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インタビュー

知識や技術よりも大切なもの 後編

今回も引き続き越尾さんにお仕事上のエピソードなどについてお話を伺いました。

いきいき:お仕事をしていく上で、楽しかったこと、辛かったことなど、お聞かせください。
越尾さん:楽しいことは、職員が笑顔で働いてくれていることですね。最初は笑顔がない方や、言葉遣いが悪かった職員が、なぜ笑顔が必要かその理由をきちんと話をして、わかった時にしっかり直してくれた時は一番嬉しかったですね。施設には多くの職員がいるのですが、すれ違うときに、止まって本当にいい笑顔で挨拶してくれるんです。そういう時の笑顔ってお互い元気をもらえますし、表情が暗いと「どうしたのかな?」って、挨拶を返してくれなかったら「何か悪いことしたかな?」って思ってしまうので、そうではなくしっかり挨拶するとそれだけで気持ちは伝わるし、何かあった時にこちらからも声をかけやすいですし、相談もしやすいんじゃないか、ということです。
いきいき:本日初めて訪問した際に、入口が2箇所あって間違えてデイサービスの方から入ってしまったんですが、すぐに声を掛けていただいたので私達も迷わず来れました。素晴らしいなと思いました。 逆に辛いことはいかがでしょうか。
越尾さん:そうですね。立場上間に挟まれる状況なので、どちらの言い分も判りながら何が悪いかなども、はっきり言わなければならないですし、元々あんまりキツイことをいうのが得意な方ではなかったんですけど、ただ他の方が、その人に注意するより、私が注意したほうがソフトに伝えられたり、受け入れてもらえるかなという所を柱にして人を注意するようにしてます。まぁ私も上司からも色々言われていますし(笑)実際、現場同士ぶつかっている時に、問題を整理して何が悪かったのかを注意するのは難しいですね。
業務量がどんどん増えてきますので、その中で早急に処理しなければいけないもの、そうじゃないもの分別じゃないですけど、そこも今求められていて、今日も施設の受水槽が故障して水が止まっちゃって、今直しにいってたり(笑)そういうのをやりながらマネジメントもしながらなので結構やっぱりマルチでやらないといけないというか、雑用みたいなところが沢山あるんですけど、それも自分の為にはなっているかなと。
いきいき:挟まれている状況だというお話でしたけど何か具体的なエピソードはありますか?
越尾さん:クレーム対応の時は特にありますね。もちろん利用者さんからの声が一番なんですけど、職員も本当に悪気があってしているわけでは無い、というのがすごくわかる時に、こういう内容で謝罪をするんだよって職員に伝えてから謝罪するんですけど、やっぱり納得いってない時があって(苦笑)そういう時に、ご家族本人のお話を全面的に聞いて「申し訳御座いませんでした。こういうことで、憤慨なさっているんですよね。それについては今後このように直していきます。」と言いながらも、職員も気にしなければいけないと。
あと消費税の値上がりによる、電気料金などの値上げしなければいけない部分がありますよね。上げなければいけない所なんですが、「最初よりも値段が高くなってるじゃないか」と。そこを上げさせていただくのですけど、他のところで何か値切れる所は無いかなとか。結構上げるときは皆さん冷たい目線なので(笑)「あんたがあげるんでしょ?」と「申し訳御座いません!」と(苦笑)入居されている方は当施設に支払っているので、そこは受け入れないといけないですね。

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いきいき:話は変わりますが、「いきいき60+」についてはいかがでしょうか?
越尾さん:正直、今まで気にしたことはありませんでしたが、過去のインタビューを見たら、そうそうたるメンバーで今回私でいいのかな?って(笑)。どういう視点で選ばれているのですか?
いきいき:サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の方から施設への直接のお問い合わせが多くないものですから、ケアマネジャーさんに活用していただきたいというところから、「ケアマネジャーネットワーク函館」の会長の松野さんにお願いして、さらにお知り合いを紹介していただいて・・という流れです。
越尾さん:「笑っていいとも」みたいですね(笑)。
いきいき:そうですね(笑)。越尾さんもぜひ今回の次の方をご紹介お願いします(笑)。
越尾さん:わかりました。いい人を考えますね。見ている私たちケアマネジャーとしては、身近な人達で、色んな所で活躍をされている人が選ばれているので、「こういう考えで今まで仕事をしてきたんだ」ってそのルーツは中々聞けないんですよね。懇親会などで隣に座ってそういう話になればいいんですけど、皆いる中でそうはならないもので。
いきいき:ケアマネジャーさんのお時間がある時に見ていただいて、「こんな大先輩でもこういったことで悩まれた過去があるんだ。」とそういう部分で楽しんでいただけるかなと。物件の検索が柱ではあるんですけど、支えている方々の想いなども発信していきたいと考えました。楽しんでいただけましたか?
越尾さん:はい(笑)蝦夷しか会のこと話されてましたか?※蝦夷しか会:ケアマネジャーや異業種の方の交流会
いきいき:はい。伺っておりまして(前回インタビューご出演の)石川さんの記事に掲載予定です。そちらのメンバーですか?
越尾さん:そうなんです。私もそこのメンバーで、福島町の全然違う職種の人とも仲良くなって、今も交流しているというのがありまして、最初は市役所の福祉課の方が行った勉強会の終わった後の飲み会みたいだったんですね。その時はまだ私はいなかったのですが、何回か会った中で声を掛けていただいて入って、たぶん入れ替わりも沢山あって、転勤もあったり、辞めてしまったりとかという人もいたのですが、今でも15人から20人位集まるんですね。キャンプに行ったり、釣りをしたり、楽しめればなんでもいいみたいです(笑)。ただ安全と人間関係だけは気を付けないといけないですね。事故があると、会自体が危うくなりますし。
いきいき:蝦夷しか会とつながってくるとは思いますがプライベートの過ごし方は如何ですか?
越尾さん:そうですね。飲み会で過ごすことが多いのですが、先週久しぶりに釣りに行きました。こっちに来てから釣りを覚えたのですけども大好きで、この間もガヤ、ソイ、カジカなど30匹位釣りましたね。
いきいき:海の方ですか?
越尾さん:海ですね。防波堤からとか岩場に行ったりとか船からとか、ホントに鮭釣りとか毎日行ってたんです。今は忙しくて全然行けなくて。たまたまこの間蝦夷しか会のメンバーに誘ってもらって、今週だったら行けると、すごく寒かったんですけど楽しくて楽しくて!
いきいき:大体釣りって言ったら夜中とか朝方とか体力的にも大変ですね。
越尾さん:厳しいですよね。正直、今日は止めようかなって思います(笑)でも仲間が待っているので「いかなきゃ!」っていうのはありますね。あとは、春は山菜取りです。山菜取りも凄く好きで、これは職場の人が教えてくれて、行者にんにくとかタラの芽とかを採りにいきます。家ではパソコンでネットサーフィンやレンタルビデオを借りてみたり、テレビゲームをしたりと・・・その時によってたぶんブームが(笑)
いきいき:色んなことに興味があるようですね。
越尾さん:そうですね。同じものだけだと飽きちゃうんですよね(笑)
釣りやゲームは続いていますが、やっぱり体動かしたりするのが好きですが(釣りは)荷物運ぶのが大変なんですよね。防波堤の先まで重たい荷物をもっていくのが大変なんで。
あと、小学校から二十歳位まで柔道を続けていまして、そこで、礼儀とか挨拶とかそういったものが当たり前にやることを教わってきたんですね。そんな全国でどうこうという強さでは無かったのですが、やっぱり”仕事をする上で”の基礎になっているのかなっていう気はしますね。
いきいき:まさに、ここの施設で「挨拶をする」、「身だしなみを整える」っていうのが、そういったところで活かされているという感じですね。
越尾さん:はい、厳しい教えを受けたことは本当に良かったと思いますね。小樽の北照高校っていう野球が強い学校で、昔は柔道もすごく強くて遠征で九州に行ったり、東海大学へ行ったり、私は体育コースに入っていましたので、朝から晩まで柔道で、朝は朝連があって、午前中だけ授業があって、お昼から柔道で夜にまた街の道場に行って練習するって毎日で。それを毎日〃繰り返して、それを3年間。3年生卒業する日迄、卒業式まで丸坊主だったんですよ(笑)。
いきいき:本日はお忙しい中、お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
越尾さん:ありがとうございました。

学生時代の厳しい教えが今に生きて、施設や介護そのものの質の向上に繋がっているのですね!
越尾さん、お忙しい中ありがとうございました。

越尾 賢

居宅介護支援事業所連絡協議会 副会長 ライフプレステージ白ゆり美原 施設長

越尾 賢

神戸に生まれ、小樽にて学生生活を過ごす。卒業後、余市町の社会福祉協議会などに勤めるなど様々な経験を経て函館へ。現在はライフプレステージ白ゆり美原の施設長として勤務。
釣りや山菜採り、TVゲームなど多彩な趣味をお持ちの他、石川さんや波並さんと同じく「蝦夷しか会」のメンバーとしてアクティブな休日を過ごされているご様子。函館に来られて間もなく苦労もある中、介護業界のために日々ご活躍中。

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