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インタビュー

制度の中でも 最大限のサービスを<前編>

今回はジャパンケア函館昭和 居宅介護支援の管理者 加藤 由美さんにお話を伺いました。

いきいき:普段のお仕事の内容をお聞かせいただけますでしょうか。
加藤さん:ケアマネジャーとして働いていますので、利用者さんのお宅を訪問しサービスの調整をしたり、病院からの依頼で、退院して自宅に帰る方への退院支援をすることが多いです。また、介護サービスが必要な方からご相談を受けることもあります。
いきいき:勤務以外での介護業界との接触、活動はありますか。
加藤さん:ケアマネジャーネットワーク函館の理事をさせていただいているので、松野会長やアニーの渡部さんと、研修会の企画などのいろいろなお手伝いをしています。あとは居宅連協さんなどの研修会にも時間があえば参加するようにしています。
いきいき:最近開かれた研修会などで、為になったと思うものがあれば教えてください。
加藤さん:医療介護連携の窓口が4月に立ち上がり、病院の先生、ケアマネジャーや訪問リハビリ、訪問看護などさまざまな職種の方との研修会があり、意見交換できて面白かったですね。退院支援する為に上手くいったケース、上手くいかなかったケースなどの話をしました。
いきいき:さまざまな職種といいますと、他にどのような職種の方が参加されていたのですか?
加藤さん:お医者さん、訪問リハビリ、歯医者さん、訪問マッサージさん、薬剤師さんなどです。全部で250人くらいの大きな研修会でした。

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いきいき:この業界で働くことになったきっかけを教えていただけますか?
加藤さん:高校を卒業してから事務員として働いていましたが、何か資格が取れる仕事がしたいと思っていました。その当時ヘルパーの仕事をしている親戚のおばさんに「やってみたら?」と言われて始めたのがきっかけです。ちょうど介護保険が2000年から始まり、私がヘルパーの資格を取ったのが2001年でした。最初は施設で働いていて、次は在宅のヘルパーステーションで長く勤務させていただきました。その後、介護福祉士やケアマネジャー、社会福祉士の資格を取りました。
いきいき:資格がある方が勤務できるような感じなのでしょうか。
加藤さん:私のところはそうでした。ヘルパー2級以上の募集だったので、施設で介護員として働かせていただきました。
いきいき:介護業界で気になること、もっとこうしたらということを教えていただけますか。
加藤さん:うちの事業所では、訪問看護とか訪問入浴、ヘルパーステーションなどを併設しているため、末期がん、重度の方など、病院からのケースを担当することも多いです。介護保険申請をしてから結果が出るまで時間がかかるんです。通常で1ヶ月、早くしてくださいとお願いしても2週間くらいかかるので、調査に来ていただいた時はまだ元気でも一週間後には状況がガラッと変わることが多々あります。基本的に要介護2以上でないとベッドなどを借りられません(自己負担になってしまいます)が、例えば、調査に来ていただいた時はまだ歩くことができても、3日後に寝たきりになる方もいます。その後“要介護1”と結果がでることもあり、ターミナルのケースなどは、もう少し柔軟な対応をしてくれればありがたいなと思うことがありますね。
いきいき:利用者さんに2週間から1カ月待っていただいた後に要介護、要支援の認定を受けて、それから必要なものを借りる手続きを、という形なのですか?
加藤さん:一応暫定で申請したときから借りることはできますが、もし要介護2以下であれば、必要な手続きをしないと全部自己負担になってしまう可能性もあります。 費用に関しても、1割負担から2割負担に増えた方もいるので、それでサービスを減らしたりするという方も中にはいました。今後は3割負担になるそうなので、そうすると使いたくても「こんなにかかるの?」と思う方もいらっしゃるのかなと思います。
負担割合は前年の所得に対して決定されるので、たまたま不動産を売却された方も、負担が増えてしまう可能性があります。

次回は引き続き加藤さんに、お仕事のやりがい等についてお聞きしました。

加藤

ジャパンケア函館昭和 居宅介護支援
管理者・主任介護支援専門員(社会福祉士)/
ケアマネジャーネットワーク函館 理事

加藤由美

函館生まれ、函館育ち。高校卒業後、事務員として勤めるが、持ち前の向上心から資格が取れる仕事を探し始める。その時、ヘルパーをしていた親戚の紹介と、2000年から始まった介護保険が重なり、ヘルパー2級を取得、施設に勤め始める。その後在宅のヘルパーステーション等を経験しながら、介護福祉士、主任介護支援専門員、社会福祉士の資格を取得。現在はジャパンケア函館昭和 居宅介護支援にて日々ご活躍中。

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