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インタビュー

頼られる存在であり続けるために

私たちが介護サービスの利用を考えたときに、頼もしい存在であるケアマネジャーさん。「いきいき60+」で取り扱うサービス付き高齢者向け住宅とも深いかかわりがありますが、ケアマネジャーさんが頼もしい存在であり続けられるのは何故でしょうか。
今回は、自身もケアマネジャーの経験がありNPO法人ケアマネジャーネットワーク函館の会長も務める松野陽さんにケアマネジャー制度黎明期から現在までの様子をお聞きしました。

――「けあまねっと函館」とは

ケアマネジャーという資格ができた当初、ケアマネジャーの仕事はサービスの調整が中心でしたが、利用者さんの自立を目指し、支援する方向に次第に変化していきました。

そのような変化の中で、現「ケアプラザ新函館 たけだクリニック」院長 武田 良一先生は、ケアマネジャーが「もっと職業人としての意識を高められたら」「単独で活動するのではなく、まとまった組織の中で実力をつけていけたら」と考えるようになったそうです。
そこで、市内に在住しているケアマネジャーさんが個人で入会する任意団体として、平成12年4月に、施行された介護保険制度と同時に「ケアマネジャーネットワーク函館(通称 けあまねっと函館)」を設立しました。 その後、平成19年5月、現社会福祉法人 函館一条の尾形永造理事長が会長だった時代に、更に団体としての基盤を強化する必要があると考え、NPOとして法人化しました。

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――やりがい 松野さんの目指した所

私が「けあまねっと函館」に参加した頃は、自身のケアマネジャー業務でさえ当日に終われるかどうかの日々で、そこに「けあまねっと函館」での作業を引き受けてしまい「これは大変なことを引き受けたな」と思いました(笑)

当時を振り返ってみると、国の制度の変更により業務が翻弄されることの多かった、居宅介護で活動される在宅系のケアマネジャーさんには情報交換が活発で横のつながりができやすい状況がありました。そういったこともあり、在宅系のケアマネジャーさんの団体としては「居宅介護支援事業所連絡協議会(居宅連協)」という強力な団体がありました。 しかし、施設系のケアマネジャーさんは施設の中での経験や技術は継承されていくものの、外部との交流機会がなく自身が所属している法人や事業所のことは知っていても、他所の事はよく知らない状況が続いていました。
「けあまねっと函館」も初期の頃は、在宅系のケアマネジャーさんが主体となっての活動でしたが、在宅系・施設系にかかわらず参加することのできる「けあまねっと函館」の特徴を活かし、双方を繋ぐことはお互いに非常に意義あることと考え、その思いで今日まで活動を続けることができました。 「なんとか施設系のケアマネジャーさんも集めよう!」と奔走し、現在会員は150名を超え、ケアマネジャーのみならず、介護支援事業に関わる方たちの知識・技能を高めるための活動や、社会的地位の向上など幅広く事業を展開しています。また、一般の方向けに福祉や介護の相談も行うなど活動の幅を広げているところです。

資格取得後も刻々と変わる制度や環境。でも、思いをもった人たちが集まり、活動することで頼もしい存在であり続けてくれているのですね。
次回も引き続き松野さんに「高齢者の住宅」についてお聞きします。 お楽しみに!

松野 陽

NPO法人 ケアマネジャーネットワーク函館 会長 社会福祉法人函館厚生院 高齢者あんしん相談窓口 函館市地域包括支援センター厚生院 所長・主任介護支援専門員

松野 陽

函館生まれ。函館育ち。生粋の函館人で、高校卒業後は介護系専門学校へ進学し介護職へ。平成4年、社会福祉法人函館厚生院 特別養護老人ホーム「函館百楽園」の立ち上げに関わり、以後、厚生院にて介護職の幅を広げる。特別養護老人ホーム、デイサービス、居宅介護支援事業所、老人介護支援センター、認知症対応型デイサービスに勤務。函館市が高齢者の相談窓口として「地域包括支援センター」を設置した平成18年、東央部地区として厚生院が窓口となり、経験を買われ異動。なかなか自由な時間も取れない中、休日は渓流釣りなどで息抜きも。高齢者支援の最前線にて日々、介護支援専門員として活躍中。

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